イベントでは、元京都市職員で現在政策学部教授の高畑重勝先生による講演が行われ、高畑先生が京都市で取り組まれた仕事、特に観光政策を中心にお話をいただきました。

最初に、これまで担当した国民体育大会や観光政策、市民参加の推進等に関する仕事、大学院への2年間の派遣研修の話から始まり、仕事のやりがいや苦労等の経験、その時に現在一緒に働いている政策学部の先生との出会いもあったことが語られました。

そして、そこからは観光政策の話に移っていきました。コロナ禍によって一時期は、訪日観光客が激減していましたが、2024年は過去最高を記録しており、京都市においても2023年に観光消費額が過去最高を記録しています。

 観光は幅広い産業とかかわりを持つ総合的な産業として、経済の活性化や地域の雇用を支えており、京都において5人に1人が観光関連産業で働いており、京都の経済活動のうち観光産業が占める割合は12,4%と全国と比べて2.7倍と観光は京都の大切な主要産業の1つとなっています。

 京都市では、戦前から観光政策に取り組んでおり、停滞期があったものの通年で京都に訪れてもらうことを目的に「京都・花灯路」といったイベントの開催等によって、観光客数等を増やしていきました。

 現在は、京都市観光協会を中心に調査統計や分析結果等のデータを広く提供して、観光関連事業者の支援を充実させたり、オーバーツーリズム対策として混雑状況の見える化や府市連携による周遊観光による分散化等に取り組んでいます。

 高畑先生の講演を通じて、京都市の観光政策の歴史や取組だけでなく、地域内でどのようにお金を回していくかという地域内経済循環や、データを活用した政策立案の大切さを学ぶことができました。

 また、講演後の懇親会では今後公務員としてどのように働いていくかをはじめとした中々話をする機会が少ない話題で盛り上がりました。

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